こんにちは
日本膝の痛み研究所名古屋支部「リライフ整体院」のよしかわです。
当院は膝専門の整体院ですので、一言で『膝の痛み』といっても本当にいろいろな症状の方が来院されます。
そんな中で最近多く見かける症状のひとつに
『足に力が入らなくて踏ん張れない』
『膝ががくがくしてします』
『足が重くて持ち上がらない』
といったものがあります。
今日はその原因についてお話ししたいと思います。
膝に力が入らないのは膝の筋力が弱っているから?
はっきり言います。
それは違います。
歩いていると膝がガクガクして力が入らない
⇒太ももの力が弱っていると考える
⇒スクワットやスポーツジムでのマシンで太ももの筋力(大腿四頭筋)をつける
⇒症状は一向に良くならない
みなさんがこう考えてしまうのもよくわかりますがこれは完全に間違いです。
太ももの筋力を鍛えても膝ががくがくする症状は改善しません。
では何が原因になっているのか?
大事なのは股関節周りの筋肉
人間が通常の日常生活をするうえで膝関節のみを単独で動かすということはほとんどありません。
歩いたり、立ちすわりをするときは必ず全身の関節、特に足の関節である股関節、膝関節、足関節が連動して動きます。
脚に力がはいらない、踏ん張れないと自覚するときたいていの人は膝に力が入っていないと感じます。足の付け根(股関節)や足首(足関節)に力が入らないと感じる方はほとんどいないと思います。(これは各関節周りの筋肉の固有感覚の違いによるものなのですが、専門的になってしまうのでここでは割愛します。)
つまり、膝は股関節や足関節よりも意識がいきやすい傾向にあります。
しかし、足に力が入らないというときに問題になっているのは実は『股関節の周りの筋肉』なのです。
特に股関節の前側にある腸腰筋、お尻にある大殿筋が重要になってきます。
腸腰筋とは
股関節の前側にあり、腰椎(腰の骨)と大腿骨をつないでいる足を動かすうえでとても重要な筋肉です。
この筋肉が何らかの理由で固くなってしまうと力が発揮しにくくなり、足全体の踏ん張りがきかなくなったり、足が重く感じたりします。
簡単な筋力のチェック方法としては
図のように仰向けになって膝がまっすぐにしたままゆっくりと持ち上げます。
持ち上げる高さとしては地面から20㎝程度で高く上げすぎないのがポイントです。
このとき、足がスムーズに持ち上がらない、20㎝上げた状態で止めたまま保持できない場合はこの筋肉がうまく使えていない証拠です。まずはご自身でチェックしてみてください。
大殿筋とは
お尻の大部分を占める大きな筋肉で、腸腰筋とともに足を動かす上でとても重要な筋肉です。
この筋肉の筋力を簡単にチェックする方法は『片脚ブリッジ』です。
図のようにして片脚を伸ばした状態で持ち上げて、もう一方の足のみでお尻を持ち上げます。
このときお尻が十分に持ち上がらない、持上げた状態で維持できない場合は大殿筋の筋力が発揮しにくい状態になっているといえます。
対処法
もし上記の筋力検査で異常が見られた場合、どのようにすればいいのか?
筋トレ?
いいえ、実はそれよりも先にやるべきことはそれらの筋肉を柔らかくしてあげることです。
筋肉は固くなることで、力が入りにくくなり本来持っている能力が十分に発揮されません。
このような状態でいくら筋トレをしても十分な効果は得られません。
そのため、ストレッチや整体での治療を通じてこれらの筋肉をしっかり緩めて使いやすい状態にするだけでも、膝ががくがくする症状は改善していきます。
まとめ
- 膝ががくがくしたり、力が入りにくくなる原因は股関節周りの筋肉が原因になっている
- 筋トレよりも先にそれらの筋肉をしっかり柔らかくすることが大事