こんにちは。日本膝の痛み研究所福岡支部「未病リハビリセンターハレル」の今林です。
本日は若年層の変形性膝関節症の原因と対処法についてお話します。
・膝が痛くて仕事、スポーツが出来ない、楽しめない
・病院へ行くまではないが、ずっと膝が痛い
・病院で診てもらったら変形性膝関節症と言われた
上記のような症状で悩んでいませんか?このブログでは正しい原因や対処方法についてお伝えします。是非ご参考にしてください!
変形性膝関節症の原因と年齢層
変形性膝関節症には原因がわかっていないもの(一次性危険因子)とわかっているもの(二次性危険因子)の2つに大きく分かれます。
一次性危険因子とは、明らかな原因がなく、加齢や慢性的な刺激によって起こることを言います。
一次性危険因子には加齢、女性、筋力の低下や肥満、膝・足部の変形、スポーツや職業による多大な膝への負担などが挙げられ、遺伝や民族・人種も危険因子に挙げられます。
変形性膝関節症の原因の中でも原因がわかっているものを二次性(続発性)危険因子と言います。この二次性危険因子には代謝性疾患(痛風、関節リウマチなど)、外傷(半月板損傷、靭帯損傷、膝蓋骨脱臼など)が、先天異常(多発性軟骨腫症【オリエール病】、O脚変形【ブロント病】など)など明確な原因があるものを指します。
年齢層としては50代以降になると増える傾向にあり、50歳以上になると女性は女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下するためと言われています。30~40代は全体的に見ると少ない傾向にあります。
変形性膝関節症の原因のほとんどが、一次性危険因子によるものとされています。
若年層の変形性膝関節症の3つの特徴
若年層が変形膝関節症になってしまうには様々な原因がありますが、主な3つの特徴をご紹介します。
①若年層の変形性膝関節症の二次性危険因子で靱帯損傷が最も多く、次いで骨折が原因であるとの報告があります。靱帯損傷後は例え手術後でも、半月板や軟骨の合併損傷により、変形性膝関節症が出現する例があることが知られています。
また、半月板や軟骨損傷のない、靱帯のみを損傷した例では、手術しない方が手術している方と比べて、変形性膝関節症 や半月板損傷を呈している割合が高かったとされています。
②膝蓋大腿関節(膝のお皿と太ももの骨の間)の骨の摩耗が若年では進んでいる結果という報告があります。また、骨棘が形成されている。
変形性膝関節症では膝関節のすき間が狭くなってしまいますが、同様に膝蓋大腿関節も狭くなり、骨棘も形成されることがあります。
骨棘は変形性膝関節症の進行に伴い、膝関節の不安定性に対して、膝を安定させるために形成しています。若年層にも同等の結果で、骨や靱帯のバランスが不安定となる原因があり、安定させるために骨棘が形成されると考えられています。
また、その不安定性が両側の軟骨損傷を引き起こしてしまった可能性もあります。
③肥満が膝関節に与える影響として体重(重量)による負荷のみでなく、日常生活での活動量の低下や歩行の異常が考えられます。一般的な変形性膝関節症におけるBMI 30 以上の割合は34%との報告があり、若年層の一次性危険因子の変形性膝関節症は、半数が高度肥満であることから、肥満と若年層の変形性膝関節症には関連があると考えられています。
近年は食の欧米化が進み、ファストフード店の増加など食文化が大きく変わってきています。
食文化の変化に伴い、比較的安く、食べやすいファストフードは若年層に人気があり、若年層の食文化の変化が、変形性膝関節症になる危険因子になっています。
治療のポイント
若年層の変形膝関節症の痛みは改善しやすく、早期に治療を行えば進行を遅らせることが出来ます。また、変形性膝関節症にならないための予防も可能です。根本的治療を行うには食生活の改善の必要ですが、下記の治療を行う必要があります。
・背骨の調整
・体幹筋(お腹の筋肉)を使っている姿勢・動作を身につける
・習慣化できるまで脳みそで学習する
膝の痛みの原因を根本的になくすためには、膝の痛みの原因となっている姿勢や動作を改善していく必要があります。
背骨を調整し、体幹筋が力を発揮しやすくなると姿勢や動作がしやすくなります。しかし、その状態を維持するには、脳みそが学習し、習慣化する必要があります。
若くして変形性膝関節症と診断されたあなたへ
膝の痛みで仕事や日常生活が送りづらく、思うように体が動かなくてつらい思いをされていると思います。しっかりと問題を解決してあげれば、以前のように体が動きやすくなり、仕事や日常生活が送れるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?変形性膝関節症には様々な原因があります。しっかりと原因を見つけ、その原因に対して施術をしていく必要があります。ただ「ストレッチ」「筋トレ」「マッサージ」だけでは完治は難しいでしょう。専門家に体の状態をしっかりとチェックしてもらう必要があるでしょう。