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【疾患から探す】

バレーボールのポジション別の膝の痛みとは?

 

こんにちは。日本膝の痛み研究所福岡支部「未病リハビリセンターハレル」の今林です。

本日はバレーボールのポジション別の膝の痛みの原因と対処法についてお話します。

 

・レシーブの時には膝が痛くないが、スパイクになると膝が痛い

 

・以前は腰が痛かったが、膝も痛くなった

 

・膝が痛くてバレーが続けられない

 

上記のような症状で悩んでいませんか?このブログでは正しい対処法や原因についてお伝えします。是非ご参考にしてください!

 

 

ポジションによる運動の違い

バレーボールはノンコンタクトスポーツ(接触がないスポーツ)であり、他の競技に比べて外傷は少なく、比較的安全なスポーツになります。

 

バレーボールは男女共に膝や腰、肩のオーバーユースによる障害が多く、オーバーユースによる障害のためにトレーニングや試合出場の機会を逃している選手が25%いると報告されています。ポジションはスパイカー、セッター、レシーバーに大きく分かれます。

 

スパイカーはジャンプして、できる限り高い位置でスパイクすることが有効な攻撃となるため、高い跳躍力が求められます。

 

セッターは高い位置のボールをとったり、攻撃のテンポを作ったりするために頻回にジャンプトスを行うことが求められ、なかには90%以上のトスをジャンプトスで上げる選手もいます。

 

レシーバーはジャンプする機会は少ないですが、低く構えた姿勢で前後左右への素早い動きが求められます。

 

このように、それぞれのポジションで特有の動きが求められます。また、身長や体重などの身体的特性もポジションにより異なります。

 

ポジションによる怪我の違い

スパイカーの怪我部位は膝関節の割合が高く、疾患としてはジャンパー膝の割合が高いと報告されています。

スパイカーはスパイクやブロックにより1 試合に約100 回以上のジャンプを行うとの報告もあり、膝関節屈伸のオーバーユースが生じやすいポジションです。また、足関節の足関節外側靭帯損傷の割合も高く、ブロックやスパイクの着地の際に人の足の上に乗って受傷することが多くあります。

次に腰では筋膜性腰痛症の割合が高くあります。スパイク動作では、空中で腕や体幹の捻れによりスパイクする必要があり、トスの乱れやブロックとの位置関係によっては無理な姿勢でのスパイク、不安定な着地になる事ことも多くあります。また、ブロックでは中腰の姿勢からジャンプするため、腰に非常に負担のかかる動作を繰り返すことになります。この動作の繰り返しが腰背部の筋へ疲労を蓄積させ、筋膜性腰痛症の要因になっています。

 

セッターでも膝関節の割合が高く、疾患はオスグッドが最も多いと報告されています。オスグッドは10-15 歳の成長期のスポーツ選手に多くみられる疾患です。

セッターもスパイカーと同様にジャンプを多く繰り返すポジションですが、スパイクのように鋭い踏み込みや片脚での着地が少なく、ジャンプの時に、膝関節に生じる負荷はスパイカーに比べると低くく、セッターとスパイカーでは膝関節に生じる疾患の傾向は異なります。

足関節では足関節外側靭帯損傷の割合が多いと報告されています。セッターはトスをあげたりブロックしたりする必要があり、スパイカーと同様にネット際でのプレーが多いため受傷することが多くあります。

 

レシーバーでは足部の割合が高く、疾患は中足骨骨膜炎・疲労骨折が多いと報告されています。

レシーブ時は、あらゆる方向に対して反応するために常に踵を浮かす必要があり、ボールの軌道に合わせて俊敏に移動することが求められます。これらの動作によってつま先への負荷が繰り返し起こり、中足骨骨膜炎・疲労骨折の割合が高くなります。

 

また、レシーバーにおいてもスパイカーと同様に腰の割合も高く、疾患は筋膜性腰痛症が多いと報告されています。この理由としては、レシーブ時には持続的な前傾姿勢をとり、またフライングレシーブ時は急激な背筋群の収縮が強いられ、こういった動作の繰り返しが、筋膜性腰痛症の原因になっています。よって、スパイカーだけでなくレシーバーにおいても、腰背部の筋に対するコンディショニングは重要です。

膝関節の傷害は膝蓋大腿関節(お皿の間の関節)症の割合が高いと報告されています。膝蓋大腿関節症は、大腿四頭筋が緊張した状態での膝関節の曲げ伸ばしや、特に膝関節を捻る場合に大きな剪断力が膝蓋大腿関節に加わり、それが繰り返されることが発症の要因となります。レシーバーは強烈なスパイクやフェイントに備え低く腰を落とした状態で前後左右へ動くことを求められることから、膝蓋大腿関節症の割合が増えてしまいます。

 

バレーボールは全ポジションを通じて、膝関節の傷害が多いと報告されています。

 

 

治療のポイント

バレーボールは膝関節の屈伸運動が非常に多く、関節だけでなく筋肉など体中に大きな負担をかけています。日々のボディーケアの中でマッサージやストレッチを行っていると思われますが、それだけではまた、膝の痛みを繰り返してしまいます。2度と膝の痛みが再発しないように、根本的から治療を行う必要があります。

 

・背骨の調整

 

・体幹筋(お腹の筋肉)を使っている姿勢・動作を身につける

 

・習慣化できるまで脳みそで学習する

 

膝の痛みの原因を根本的になくすためには、膝の痛みの原因となっている姿勢や動作を改善していく必要があります。

背骨を調整し、体幹筋が力を発揮しやすくなると姿勢や動作がしやすくなります。しかし、その状態を維持するには、脳みそが学習し、習慣化する必要があります。

 

 

膝の痛みでバレーボールを楽しめないあなたへ

膝が痛くバレーボールが出来なかったり、本来のポジションでプレーできなかったりとつらい思いをされていると思います。しっかりと問題を解決してあげれば、以前のようにバレーボールを楽しめるようになります。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?バレーボールでのポジションによって様々な膝の痛みの原因があります。しっかりと原因を見つけ、その原因に対して施術をしていく必要があります。ただ「ストレッチ」「筋トレ」「電気治療」だけでは完治は難しいでしょう。専門家に体の状態をしっかりとチェックしてもらう必要があるでしょう。

ABOUT ME
今林伸司
今林伸司
私が治療家になったきっかけが、自分の膝の手術でした。手術後のリハビリがうまくいかず、痛みは残り、再発を繰り返した経験からです。正しい治療をすれば早く元の生活に戻れるのに、やり方が違うだけでずっと苦しい思いをする。そんな思いをして欲しくない!多くの方が早くやりたいことができるようになってほしい。あなたの膝は必ずいい状態に変化します。この機会に不安を安心に変えましょう!