こんにちは。日本膝の痛み研究所福岡支部「未病リハビリセンターハレル」の今林です。
本日は立っているだけで痛い半月板損傷についてお話します。
・立っていて10分も経たないうちに膝が痛む
・立っていると常に膝が重だるい感じがする
・立ち仕事がつらい
上記のような症状で悩んでいませんか?このブログでは正しい対処法や原因についてお伝えします。是非ご参考にしてください!
半月板の機能
半月板とは膝関節の間にある軟骨で、内側と外側の2つに分かれおり、内側はCのような形状で、大きさは外側より大きいです。
外側はOのような形をしており、内側半月板は筋や靭帯に付着していますが、外側は筋や靭帯には付着していません。
半月板には5つ機能があります。
- 関節の適合性を高める
膝関節は大腿骨(太ももの骨)と脛骨(スネの骨)で形成されており、その関節面は凹凸の形をしています。半月板は膝関節の隙間が、ピッタリと合わさるようあります。関節の適合性が高まることで、立っている時などに、膝関節を安定させる働きがあります。
- 衝撃吸収
半月板の組織は柔らかいため、歩いたりジャンプしたりなどの運動している時の床からの衝撃を吸収し、膝関節やほかの関節への衝撃を和らげる働きがあります。
- 関節を動きやすくしている
半月板は潤滑水液と呼ばれる、潤滑油を含んだ半月板であり、体重がかかると潤滑水液が滲み出てきて、関節の運動を滑らかにしてくれています。
- 関節に栄養を届ける
半月板は薄い膜に覆われており、その膜を通じて、膝関節の中心まで栄養が運ばれていきます。
- 膝関節の状態を脳に伝える
半月板には固有受容器と呼ばれる、センサーのようなものがあります。そのセンサーが、脳に膝関節の状態を伝えています。
立っているだけで膝が痛いのはなぜ?
半月板には4つの働きがありました。その中でも、立っている時に作用している機能は関節の適合性を高める、衝撃吸収、関節を動きやすくしている、膝関節の状態を脳に伝える、以上の4つの機能になります。
立っている時には、地面を押している重力とそれに反発する床反力が各関節に加わっています。正常であれば、均等に各関節に衝撃が加わっている状態であるため、痛みはありません。
しかし、半月板が損傷していることで、関節の適合性が崩れ、衝撃が吸収しにくくなります。また、関節が動きにくくなっており、膝関節の状態を脳へ伝えても、重力や床反力に対応できなくなっています。
この半月板の4つの機能が破綻しているため、立っているだけでも痛い状態になっています。
立っている状態を維持するためには?
膝が痛くないようなところを探して、立ち続けるのも痛みを軽くするということでは間違いではありませんが、その姿勢を続けていると他の部位に負担をかけすぎてしまい、膝以外にも痛くなるところが出てきたりします。
また、その姿勢を脳が勝手に覚えてしまい、その後の生活や仕事に影響が出てきます。
膝が痛くならならず、楽に立ち続けるための一つの方法として、インソールがあります。
インソールを使用することで、姿勢を安定させて、楽に保ち続けることができ、痛みも緩和させることができます。
治療のポイント
インソールを使用することで姿勢を楽に保ち、かつ、膝の痛みを緩和することが出来ます。しかし、それだけでは痛みは完全には取れません。痛みを完全にとり、楽に立ち続けるには下記の治療が必要になります。
・背骨の調整
・体幹筋(お腹の筋肉)を使っている姿勢・動作を身につける
・習慣化できるまで脳みそで学習する
膝の痛みの原因を根本的になくすためには、膝の痛みの原因となっている姿勢や動作を改善していく必要があります。
背骨を調整し、体幹筋が力を発揮しやすくなると姿勢や動作がしやすくなります。しかし、その状態を維持するには、脳みそが学習し、習慣化する必要があります。
半月板損傷で立っているのもつらいあなたへ
半月板を損傷したことで立ち仕事や家事が難しくなり、つらい思いをされていると思います。しっかりと問題を解決してあげれば、以前のようにバレーボールを楽しめるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?半月板損傷の痛みには様々な原因があります。しっかりと原因を見つけ、その原因に対して施術をしていく必要があります。ただ「ストレッチ」「湿布」「電気治療」だけでは完治は難しいでしょう。専門家に体の状態をしっかりとチェックしてもらう必要があるでしょう。