こんばんは。日本膝の痛み研究所福岡支部「未病リハビリセンター ハレル」の今林です。
本日は半月板損傷の発生機序についてお話します。・膝を曲げ伸ばししていると膝が痛い・立っているだけで膝が痛い・階段を昇り降りしていると痛みがある
・急に膝が曲がらなくなる。
上記のような症状でお悩みはありませんか?
このブログでは正しい半月板損傷について紹介していきます。是非ご参考にしてください!
1.半月板とは
半月板とは膝関節にあるクッションのようなもので主に膝関節を安定性させ、体重や荷重を分散・吸収する機能があります。半月板には膝関節の内側にある内側半月板と、外側にある外側半月板があります。
外側半月板は内側半月板と比べて、面積が広くO型、外側半月板はC型を呈しています。
内側半月板は内側側副靭帯や内太ももの後ろの筋肉と密接に結合しているため、安定性に関与しています。
外側半月板は膝の真後ろにある筋肉と密接に結合しており、膝関節周りの靭帯との結合がまれにありますが、内側半月板と比べて可動性があるので、運動性に関与しています。
2.発生機序
半月板損傷の原因は若年者ではスポーツ外傷、高齢者では半月板変形が主な原因となります。スポーツ選手の膝痛の原因にもなっており、バスケットボール、器械体操、サッカー、野球、テニス、柔道などジャンプや着地、ひねり、カット・サイドステップ、ストップなどスポーツ特有の上・下、左・右、前・後方向への急激な動作で起こることが多いです。
また、「うさぎ跳び」「しゃがみ込み動作」など、膝の深い屈曲動作を繰り返すことで、損傷することもあります。スポーツ以外では、段差を踏み外したり、道の凹凸に足をとられたり、あるいは、しゃがみこんだ位置から急に立ち上がる時バランスをくずして、捻ったりした場合などに起こります。
受傷の多くは“ジャンプ着地”の時に起きます。ジャンプの着地の際に膝のポジションが、つま先に対して外側もしくは内側にあるとなりやすくなり、特に膝のポジションが内側にあると、内側半月板にストレスがかかりやすくなります。
ジャンプ着地時には足部が固定された状態で体重をかけることになります。足部が固定され、膝が内側に入ることでスネの骨は外側へ、太ももの骨は内側へ負荷がかかってしまうので、膝関節に大きな負荷がかかることになります。
外側半月板は可動性があり、ストレスから回避できますが、内側半月板は靭帯や筋肉と密接に結合しているため、ストレスを受けやすいため、半月板損傷になりやすいのです。
また、半月板損傷は前十字靭帯損傷や内側側副靭帯損傷といった靭帯損傷と一緒に損傷する事が多く、半月板損傷のみは少ないです。
なので、半月板を損傷した際には前十字靭帯や内側側副靭帯の損傷がないか確認が必要です。
3.膝の異常運動
半月板を損傷すると歩いている時や屈伸の際に、膝に以下のような症状があります。
・膝の屈伸が急にできなくなる
・膝がまっすぐにならない
・膝が急に曲がる・膝がある程度曲がると、曲がりが悪くなる
・引っかかった感じがする・“ポン”と音がなる以上のような、「いつもの膝と違う」というような症状があります。また、膝の痛みも伴います。半月板損傷の痛みは、運動時(特に屈伸)に出現します。受傷して間もない時には関節に血の塊ができることがあります。日にちが経つとじっとしているだけで痛みがあったり、膝に水が溜まったりします。
4.今回のポイント
・半月板は膝関節にあるクッションのようなもので、主に膝関節を安定性させ、体重や荷重を分散・吸収する機能がある・半月板損傷の原因は若年者ではスポーツ外傷、高齢者では半月板変形が主な原因
・膝のポジションがつま先に対して内側にあると内側半月板を損傷しやすい
・半月板損傷を損傷した際には前十字靭帯や内側側副靭帯の損傷の有無を確認する
・半月板を損傷すると、急に膝が曲がらなくなったり、引っかかった感じがしたり、“ポン”と音がなる
5.膝の痛みで悩むあなたへ
半月板損傷になるのは、膝への過剰な負荷によるものです。大きな外力によるものだけでなく、あなたの運動・動作が半月板損傷の要因の1つになりかねます。
自分の運動・動作がわかることで、パフォーマンスの向上や、怪我のリスクを軽減することができます。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか?
半月板損傷になる原因はさまざまあります。しっかりと原因をみつけ、その原因に対して施術をしていく必要があります。
ただの膝の痛みだから、少し膝が動かしにくいだけだからと、「ストレッチ」「筋トレ」「電気治療」「湿布」だけでは完治は難しいでしょう。専門家に体の状態をしっかりとチェックしてもらう必要があるでしょう。