日本膝の痛み研究所 関西地区 姿勢整体院リプレの角山です。
いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
今回は、膝の内側が曲げると痛い時の対処方法についてのお話しです。
これは、膝の痛みの中でも比較的多い症状で、しっかりと対処していかないと鵞足炎という膝の近くにある腱の炎症だったり、重症化して手術適応になる場合もありますので、是非お読みいただき対策して下さいね。
Contents
膝の内側が曲げると痛いメカニズムを知る
膝の内側に痛みが出るのは偶然ではなく、もちろんれっきとした理由があります。その理由をしっかり理解して痛みの対策を練りましょう。
膝の痛みが内側に出やすい理由
理由は2つあります。一つ目は、膝関節の骨格の形状上、内側に負荷がかかりやすい構造をしているということ。二つ目は、足裏の土踏まずの機能低下です。
理由1:膝関節は内側に負荷がかかりやすい構造をしている
膝の内側の靭帯は、クッションとなる半月板という膝の軟骨と癒着しています。さらに、膝には関節包という保護膜が関節全体を覆っています。
その関節包も同じく内側に癒着しています。すなわち、外側よりも曲げたときの柔軟性が悪くなってしまうということです。なので、曲げる時に内側の癒着部分が押しつぶされる状態になります。その状態が何度も起きると神経が豊富にある関節包に痛みが生じるのです。靭帯や軟骨はそういう押しつぶされるような刺激を受けても大丈夫なようにできていますが、関節包は非常にデリケートで、こういった刺激が入ると神経が過敏になって痛みとなって現れます。
理由2:足裏の土踏まず機能低下が内側の負荷を増強させる
土踏まずは歩く時や立っている時など、日常生活での動作で膝にかかる衝撃や負荷を軽減するためのクッションの役割をしています。そのクッションが機能していないと日常生活動作での足にかかる衝撃がすべて膝にかかってしまい、特に構造的に負担のかかりやすい内側にダイレクトに加わってしまいます。
最初の理由も、この土踏まずの機能低下が原因で起こっています。順序としては、
○土踏まずの機能低下
⇓
○膝関節がさらに内側に偏位して負荷が強くなる
⇓
○膝の内側に痛みが出る
⇓
○悪化すると、鵞足炎になる。
というメカニズムです。なので、解消法としては、筋肉に対してではなく、膝関節にかかる負荷のかかり方を変えていくことがメインになります。
膝の内側の痛みを改善する為には…
やることは2つです。内側にかかる負荷をこれ以上増やさないようにしていくことと、同時進行で今まで負荷をかけたことで溜まった疲労を除去していく処置をしていくことです。
足裏の内側アーチ(土踏まず)の機能回復
土踏まずの機能を回復させる方法も2つあります。土踏まずを活性化させて内側にかかる負荷をまずは食い止めましょう。
踵上げ運動と足踏み運動が内側アーチを活性化させる
これは自宅でも簡単にできるセルフケアですので、回数や時間などは決めずに家事をしている時や自宅でテレビを観ている時など、足が暇な時に常に行って下さい。
普段履いている靴を見直すことで膝の痛みが改善する
土踏まずの機能が落ちている大元の原因は、あなたが普段履いている靴や靴に敷いてあるインソール(中敷き)です。特に中敷きの土踏まず部分が持ち上がっていて履いた時に土踏まずにフィットしているようなものは確実に土踏まずの動きを止めています。
なので、まずは今履かれている靴の中敷きを取り除きましょう。何もない状態で履いている方が土踏まずはよく動きます。
内転筋群のストレッチで内側の疲労を除去
太ももの内側の部分にある筋肉のことを内転筋群といいます。複数の筋肉が同じ走行をしているので筋群と呼ばれています。この内転筋群の疲労が関節包の神経を過敏にしているので、筋群を緩めて関節包の緊張を緩和しましょう。
方法としては、動画の検索をしていただければいくらでも出てきますが、できれば自宅でテレビを観ながらできるような簡単な方法がいいですよね?では、この動画のストレッチを是非参考にしてみて下さい。
膝の内側が曲げると痛い時の対処法まとめ
膝の内側が曲げると痛い時は、どうしても膝の内側の部分だけに対してのアプローチをしてしまいがちですが、大元の原因は、体の使い方であり、足裏であるわけですから、広い視野で症状を診ていくことが根本改善のカギです。痛みがある部分だけに対しての処置は一時的なその場しのぎの処置になってしまいますので、根本からの改善で、治療が必要ない体になりますので、どうせやるなら是非根本改善を目指して下さいね。
あなたのお悩みが一日でも早く解決できることを心よりお祈り申し上げます。