こんにちは
日本膝の痛み研究所「リライフ整体院」のよしかわです。
今日は変形性膝関節症に対するヒアルロン酸注射の効果についてまとめていきたいと思います。
あなたはこんな状態で悩んでいませんか?
- 注射を打つと楽になるが、2、3日するとまたすぐに元に戻ってしまう
- あまり効果を感じないにもかかわらず、先生にいわれるがまま半年以上打ち続けている
- 注射以外に痛みがよくなる方法があれば教えてほしい
このブログを読んで注射を打つことに対して正しく理解をしてほしいを思います。
ヒアルロン酸とは何か
「ヒアルロン酸」と聞くと女性の方は膝のイメージよりも美容のイメージの方が強いかもしれません。
ヒアルロン酸とはもともと人の体内に存在する成分でムコ多糖類(ネバネバした物質)の一つです。その中でも特に水分を保有する能力に優れています。細胞と細胞の間に多く存在しており、クッションのような役割で細胞を守っています。
膝関節におけるヒアルロン酸注射の意味
それは一言でいうと「問題の先送りである」ということです。
一般的に膝関節にヒアルロン酸注射をする目的としては、
・関節のクッションの役割をさせること
・膝の滑らかな動きを回復させること
があげられます。
これには
「ヒザの痛みは軟骨がすり減り、関節の間が狭くなるから生じる」
という膝の痛みに対する考えがもとにあります。
もし膝の痛みの原因が軟骨や関節が狭くなることと無関係だと言われたら
あなたはどう思いますか?
2013年に【米国整形外科学会】で発表された変形性膝関節症ガイドライン(治療のテキストのようなもの)によると
大規模な調査解析をしたところ、ヒアルロン酸の関節内注射は医療として改善が認められたわけではなく、変形性膝関節症の治療としては推奨されない
とあります。
つまり、すでに医学的に見てもヒアルロン酸の注射は変形性の膝関節症の治療として勧めらないということです。
どうして注射が効くのか?
そうは言っても
「確かに持続はしないけど、注射を打つと痛みが劇的によくなる」
という経験をした人も多いと思います。
それはなぜか?
答えは「ヒアルロン酸には炎症を抑える効果があるから」です。
つまり、膝が急激に痛くなった直後(急性期)には非常に高い効果があります。
逆に数か月から数年続いているような慢性的な膝の痛みには効果は期待できません。
あくまで炎症が収まることで一時的に痛みがなくなったのであって、痛みの根本の原因を解決したわけではないことを覚えておいてください。
もう一度言いますが、ヒアルロン酸注射に依存することは「問題の先送り」でしかありません。
膝の痛みの原因は関節の「外」にある
ヒアルロン酸注射はあくまで関節の「中」の環境(変形や軟骨の状態)を改善しようとする治療です。
しかし、膝の痛みの本当の原因は膝の周りの筋肉や靭帯、さらには足にある他の関節(股関節や足首の関節)にあります。
その原因はその方の動き方の癖や姿勢によっても大きく違いますし、痛みの出ている場所や痛みの出る動作によっても異なってきます。
まずは、自分の体の癖や動きの問題を知り、あなたの膝の痛みの本当の原因を知ることが第一歩です。
まとめ
- ヒアルロン酸の注射の効果、意味を正しく理解し、必要な場面を見極める必要がある
- ヒアルロン酸注射は「問題の先送り」であることを認識する
- 注射に依存しない、根本的な治療を行うことが大事