こんにちは。日本膝の痛み研究所福岡支部「未病リハビリセンターハレル」の今林です。
本日は膝に水が溜まる原因と対処方法についてお話します。
・頻繁に膝に水が溜まってしまう
・膝の水を何度も抜いているが、すぐに溜まってしまう
・膝の水を抜くのがクセになっている 上記のような症状で悩んでいませんか?
このブログでは正しい原因や対処方法についてお伝えします。是非ご参考にしてください!
膝関節に水が溜まってしまう原因
関節は関節包と呼ばれる袋に包まれています。関節包は2層構造になっており、内側の層を滑膜といい、外側の層を繊維膜といいます。関節包内は潤滑油の役割をしている滑液で満たされています。 「水が溜まった」とは「滑液が溜まった」状態のことを言います。
滑液の主な成分はヒアルロン酸とタンパク質であり、軟骨はここから栄養補給をしています。この滑液を作り出しているのが滑膜になります。 滑膜は滑液を作り出したり、吸収したりしています。
何らかの原因で軟骨が破壊され、欠片が滑膜を刺激することで炎症が起きると、滑膜が滑液を過剰に分泌します。この分泌と供給のバランスが崩れて、分泌量が増えてしまうと滑液が溜まってしまいます。
水が溜まっているときの症状
膝に水が溜まっていると以下のような症状があります。
・膝のお皿が浮いているような感じがする
・膝の中が痛む ・炎症症状がある(痛み、発赤、腫脹、熱感)
・膝の曲げ伸ばしが難しい
関節包には神経が多く存在しているため、膝に水が溜まると痛みに敏感になります。そのため、歩くことが困難になり、日常生活に支障をきたすことがあります。
対処方法
基本的には炎症が起きている状態であるため、安静と内服となります。または、水を抜くという方法があります。 よく水を抜きすぎるとクセになると聞きますが、それは違います。
先程もあったように水が溜まる原因は炎症を起こし、滑膜の滑液の分泌が過剰になるからです。その為、いくら水を抜いたところでクセになることはなく、また、治ったことにはなりません。 安静となると、筋力の低下や関節可動域の制限などが出現することがあります。
筋力が低下したり、関節可動域に制限が出てきてしまったりすると、日常生活に支障をきたすことになります。 関節可動域や筋力を維持するためにも関節可動域訓練や筋トレ、ストレッチが有効となります。
また、杖などを使用して膝の負担を軽減し、サポーターを使用すると適度に関節を圧迫し、滑液が関節包に与える圧力を軽減することが出来ます。 また、軟骨がすり減ってしまい、その破片が炎症の原因となっているため、その原因を探し出す必要があります。
軟骨がぶつかり合う原因の一つは同じ動作・姿勢を繰り返しているからです。根本的な治癒をさせるためには、同じ動作・姿勢を理解し、治す必要があります。
今回のポイント
皆さんが持っている多くの常識は、間違ってしまっていることがあります。間違っているままだと、対応も間違った対応になります。正しい情報を得ることが本当に大切になります。下記のまとめたポイントで正しい情報を整理してください。
・膝の水が溜まった状態は滑液が溜まっている状態の事
・滑液は滑膜が量を調整しており、炎症を起こすと過剰に分泌される
・水を何度抜いてもクセにはならない
・根治の為には同じ姿勢や動作を理解し、治すことが根治につながる
何度も膝の水を抜いているあなたへ
何度も膝の腫れや痛みに苦しみ、思うように日常生活を送れずつらい思いをされていると思います。しっかりと問題を解決してあげれば、以前のように膝の腫れや痛みに苦しむことなく、日常生活を送れるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?膝に水が溜まるのには様々な原因があります。しっかりと原因を見つけ、その原因に対して施術をしていく必要があります。ただ「水を抜く」そして、「筋トレ」「ストレッチ」「湿布」「電気治療」だけでは完治は難しいでしょう。専門家に体の状態をしっかりとチェックしてもらう必要があるでしょう。