こんにちは。日本膝の痛み研究所福岡支部「未病リハビリセンターハレル」の今林です。
本日は半月板損傷の電気治療の対処方法についてお話します。
・半月板損傷して膝がずっと熱をもっている
・どう対処したら良いのかわからない
・電気治療を行っているが、効果があるかわからない
上記のようなことで悩んでいませんか?このブログでは正しい対処法や原因についてお伝えします。是非ご参考にしてください!
半月板損傷の受傷原因
膝をひねるような動作で起こりますが、ほとんどはスポーツ中に発生しています。
ジャンプの着地などに際して、膝関節が屈曲しつつ、ひねりが加わるとストレスが加わります。そのストレスによって半月板の一部分もしくは全体的に損傷します。
例えば片足で床を滑った時や横から膝にタックルされた時、ジャンプ着地時に膝が外側を向いた状態で、屈曲してひねりが加わった時などに発生します。
競泳の平泳ぎでも起こります。平泳ぎで起こるのは、膝に繰り返しひねりのストレスが加わるためであり、ランニングなどの単純な動作でも徐々に半月板が摩耗して起こります。
合併症
半月板損傷は、前十字靱帯や内側側副靱帯の損傷を併発しやすく、関節軟骨の損傷を伴うこともあり、注意が必要になります。また逆に、前十字靱帯が単独損傷し、その後遺症で膝関節に緩みが生じ、それが誘因となって半月板を損傷するケースも多く見られます。
急性症状と慢性症状
〇急性症状
急性症状として、疼痛が主症状にあります。損傷時の痛みは、膝関節に物が挟まったような痛みや、伸ばすときに一瞬引っかかるような違和感が常にあります。損傷部位が大きく、関節内に半月板の一部が入り込んでしまうケースでは、膝関節がある程度の角度から伸展できない状態となり、激痛及び可動域制限が起こり、歩行ができなくなるケースもあります。
また、半月板の損傷部位の周囲に圧痛及び運動時痛があります。半月板損傷は、内側の半月板損傷の方が、外側半月板損傷より5倍も多く発生しています。
〇慢性症状
慢性化してしまうと関節炎が起こります。膝関節に水や血が溜まる、水腫や血腫を合併します。また長期化すると、半月板を損傷した足を無意識でかばうため、大腿四頭筋が萎縮してきます。さらにひどくなると、損傷した半月板がめくれてしまい、膝関節の軟骨を傷つけ、骨を変形させ、変形性膝関節症の原因にもなります。
電気治療による対処法
〇急性時の対処法
受傷してすぐはまずアイシングをしましょう。
アイシングを行うことで一次的に血管が収縮し、組織の代謝が下がります。それに伴い、損傷した箇所に酸素の需要が低下します。冷やして血管が収縮することによって、リンパ液の作られる量が減少し、損傷した組織が腫れることを抑えてくれます。
また、損傷の進行と痛みを発生させる物質が作られることが抑制され、腫れている組織が損傷組織を圧迫することによって生じる正常の細胞の二次的に破壊されることを防ぎ、二次的な血管の拡張により血流が改善することで、痛みを抑える効果があります。
損傷個所を圧迫しながらアイシングを行い、心臓より少し高い位置で行うと、より効果的です。
〇慢性時の対処
慢性化してくると、冷やすのではなく温めて痛みを緩和させます。
損傷箇所を温めることで、温度が上昇し、血管が拡張します。また、血液の粘性が低下し、血液が流れやすくなります。血管が拡張し、血流が良くなることで、痛みを発生させる物質が流れやすくなり、痛みを軽減させてくれます。
また、電気治療器を使用することがあります。
損傷箇所に電気を流すことで、痛みを発生させる物質を分解し、血液と一緒に流してくれます。また、循環が良くなることで、損傷している組織の再生を促すこともできます。
電気治療を行うことで痛みを取ったり、軽減したりすることは可能です。しかし、痛みを取ったり、軽減させたりするだけでは、また痛みが出てきてしまいます。
痛みを根本的に取るためには、電気治療だけでは解決しません。
治療のポイント
①硬い筋肉・関節へ正しい情報を伝えて、筋肉・関節を動きやすくする
②動きやすい姿勢・動作を学習する
③再発を防止するために、学習した姿勢・運動を習慣化させる
上記のポイントを中心に治療を行い、電気治療を使用せずに半月板の痛みを取っていきます。
半月板損傷で悩んでいるあなたへ
半月板損傷になり、電気治療を行ってもなかなか痛みが取れずに毎日つらい思いをされていると思います。しっかりと問題を解決してあげれば、手術をすることなく、悪化することのなく日常生活を送れるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?電気治療には膝の痛みを軽減させる効果はあります。ただ「電気治療」だけでは完治は難しいでしょう。しっかりと原因を見つけ、その原因に対して施術をしていく必要があります。専門家に体の状態をしっかりとチェックしてもらう必要があるでしょう。