こんにちは。日本膝の痛み研究所福岡支部「未病リハビリセンターハレル」の今林です。
本日は食事によって膝の痛みを予防・改善する方法についてお話します。
・何を食べて良くて、何を食べたらダメなのかよくわからない
・バランスの取れた食事を意識しているが、なかなか改善しない
・食事で痛みをもっと改善したい
上記のような事で悩んでいませんか?このブログでは正しい原因や対処方法についてお伝えします。是非ご参考にしてください!
膝の痛みを取る3つのポイント
膝の痛みを予防・改善するために大切なことは
①体重を減らす
②骨や軟骨を丈夫にする、
③筋肉をつける
という3つのポイントがあります。これを毎日の食事でもできるだけ意識してみましょう。
必要な栄養素
〇コンドロイチンやグルコサミン
膝の痛みの代表格である変形性膝関節症は、膝関節の内部にある軟骨がすり減ることで骨が変形して起こります。よって、基本的には軟骨の主成分であるプロテオグリカンの材料を補うような食事が良いでしょう。
プロテオグリカンの材料として代表的なのはコンドロイチンとコンドロイチンの材料になるグルコサミンが大切です。
納豆、オクラ、なめこ、山芋、里芋、うなぎ、ヒラメ、鶏の皮などはコンドロイチンを多く含む食べ物になります。また、カニやエビなどの甲殻類はグルコサミンを多く含む食べ物になります。
〇カルシウム
骨にとって重要な成分がミネラルです。骨と聞いてイメージすることの多いカルシウムも、ミネラルのひとつです。成人の場合、1日あたりに摂取した方が良いとされるカルシウム量は600mgが目安とされています。ですが、日本人の約70%はその量を摂取できていないと言われています。
カルシウムを多く含む食べ物として、牛乳やチーズなどの乳製品、桜えびやめざし、しらす干しなどの小魚、ひじきなどの海草類が挙げられます。
〇マグネシウム
カルシウムとバランス良く摂取した方が良いとされるマグネシウムもミネラルのひとつです。一般的に「カルシウム2:マグネシウム1」の割合が推奨されています。このマグネシウムにも骨を強化する働きがあります。
マグネシウムを多く含む食べ物として、アーモンドやカシューナッツ、ピーナッツ、あおさや海苔、わかめなどの海草類、きなこや豆腐、納豆などの大豆製品が挙げられます。
〇ビタミンD
カルシウムを摂取するときにビタミンDを合わせて摂取すると、カルシウムの吸収が高まると言われています。食事ではありませんが、日光を浴びると体内で生成される成分なので、晴れた日は意識して外に出かけましょう。
ちなみに、ビタミンと言っても果物にはほとんど含まれていません。ビタミンを多く含む食べ物として鮭やいわし、さんま、うなぎ、サバ、アジ、しらす干し、すじこ、いくら、数の子などの魚卵、きくらげ、干し椎茸が挙げられます。
〇タンパク質
膝の痛みにタンパク質は不可欠です。なぜなら、タンパク質は骨や筋肉を作り上げる材料になります。骨は言うまでもなく、膝関節の負担を軽減するためにも筋肉量をキープしたり増やしたりするのは大切です。
ただ、やみくもに摂取するのではなく、脂質の少ない良質なタンパク質を選択して摂取しましょう。
タンパク質を多く含む食べ物として、鶏肉(特にムネ肉やササミ)やラム肉、、豆腐、納豆などの大豆製品、卵や乳製品が挙げられます。
膝の痛みに悪影響な食べ物
では、膝の痛みに悪影響な食べ物はなんでしょうか。簡単に言えば、先にあげたような膝関節に良い働きをする成分を体外へ排出してしまったり、吸収を妨げたりするものがそれにあたります。
〇カフェインや塩分
いくらカルシウムを意識的に摂取しても、ある成分をたくさん摂ってしまうとカルシウムが体外へ排出されてしまいます。その成分が、カフェインや塩分です。
カフェインの多い飲み物として玉露などの緑茶、コーヒー、紅茶、煎茶・ウーロン茶、コーラなどが挙げられ、食べ物ではダークチョコレートが挙げられます。
また、厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によれば、一日あたりの塩分の目標量は18歳以上の男性が8.0g未満、18歳以上の女性が7.0g未満となっています。普段の食生活で塩分摂り過ぎにならないように注意しましょう。特にドレッシング、麺類の汁、加工肉食品などの摂り過ぎに注意しましょう。
〇リン酸塩
リン酸塩とは食品の水分保持や変色防止などのため、様々な加工食品に含まれている食品添加物です。カルシウムの吸収を妨げたり、骨の中のカルシウムを分解して排出してしまったり、膝関節の健康に悪影響を及ぼすものです。
リン酸塩が多く含まれる食べ物としてハムやソーセージ、魚肉練り製品などの加工食品、ラーメンやパスタなどのインスタント食品、瓶詰や缶詰食品が挙げられ、ジュースや炭酸飲料などの飲料水にも多く含まれています。
〇ビールなどのアルコール飲料や喫煙
ビールなどのアルコール飲料を飲むと、このアルコールを分解するために多くのビタミン類が必要となりますが、アルコールを多く飲んでいると、慢性的に栄養分の吸収代謝が悪くなり、ビタミン不足の状態からビタミンの消費が追いつかなくなります。
さらに喫煙が加わることで、ビタミンが破壊されるため、ビタミンの吸収と消費が一層悪くなります。
膝痛の予防の大前提は「バランスの良い食事」
膝痛予防にとって、積極的に食べるものと控えるものをご紹介しましたが、大事なのはバランスです。良い食材も過剰摂取すると、体に支障をきたすことがあります。また、急激に食生活を変えても続かないということがあるでしょう。今取れていないものがあるなら毎日の食事に少しずつ足していきましょう。膝に良い食生活を続けるためには、そんな小さな意識付けから始まります。
今回のポイント
①膝の痛みを予防・改善するために大切なことは体重を減らす、骨や軟骨を丈夫
にする、筋肉をつけること
②積極的に摂取するのはコンドロイチンやグルコサミン、カルシウム、マグネシ
ウム、ビタミンD、タンパク質
③控えるものはカフェインや塩分、リン酸塩、アルコール飲料やタバコ
④膝に良い食生活を続けるためには大事なのはバランス
膝の痛みが改善しないあなたへ
運動していても膝の痛みが取れなかったり、バランスの良い食事を意識しようとしても、どうすればよいかわからなかったりとつらい思いをされたと思います。しっかりと問題を解決してあげれば、以前のように膝の痛みに苦しむことなく、日常生活を送れるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?膝の痛みには様々な原因があります。しっかりと原因を見つけ、その原因に対して施術・食事をしていく必要があります。ただ「筋トレ」「ストレッチ」「湿布」「普段通りの食事」だけでは完治は難しいでしょう。専門家に体の状態をしっかりとチェックしてもらう必要があるでしょう。