こんにちは。日本膝の痛み研究所福岡支部「未病リハビリセンターハレル」の今林です。
本日は成長期に起きる膝の痛みについてお話します。
・走っていると膝が痛い
・膝を曲げ伸ばしすると膝の前が痛い
・お子さんが膝を痛そうにしている
上記のような症状で悩んでいませんか?このブログでは正しい対処法や原因についてお伝えします。是非ご参考にしてください!
Contents
成長期に起こる膝の痛みとは?
スポーツをしている10~18歳の方に起きやすい、膝の前の痛みの原因の多くはオスグッド病です。正式にはオスグッド・シュラッター病と言われています。
オスグッド病は10 ~18歳の活発な発育期の男子に多く発生し、運動時に症状が強く現れ、サッカーやバスケットボール、バレーボールなどのダッシュやジャンプを反復するスポーツを行っている方に多く見られます。
この年齢の子ども達はまだ骨が成長している時期で、成長軟骨の部分があります。成長軟骨は傷みやすく、ダッシュやジャンプといった激しい運動を行うと、筋肉によって過度に引っ張られてしまい、骨が剥がれやすくなります。
オスグッドになる3つの原因
オスグッドになる原因は大きく3つあります。
①筋肉が硬い
太ももの前には大腿四頭筋と呼ばれる筋肉があり、骨盤と膝の骨にくっついています。この筋肉が運動によって過剰に働くことで、筋肉が硬くなり、骨をはがしてしまいます。
10~18歳のもともと筋肉量が少ない年齢の子供に対して、指導者がスパルタであったり、練習量が多すぎたりすると筋肉量(キャパ)を超えてしまい、運動強度に耐えられなくなるため、筋肉が固くなりオスグッド病を引き起こしてしまいます。
②ストレッチ不足
運動を行うことで筋肉が伸び縮みを繰り返します。そのまま放置してしまうと運動後の筋肉は緊張している状態が続き、筋肉が硬くなってしまいます。そのためストレッチをして緊張している筋肉を伸ばす必要があります。
しかし、スポーツや練習の前後にストレッチを行うのは、面倒くさくてストレッチをしない子どもが多いのが現状です。指導者の方はもちろんですが、自宅などでは親御さんが管理してあげる事をお勧めします。
③姿勢の崩れ
姿勢が崩れてしまい、大腿四頭筋に負荷がかかる姿勢で日常生活やスポーツをしてしまうことでオスグッド病(成長痛)を引き起こしてしまいます。
姿勢の崩れの多くは足から起きることが多くあります。
足の裏にある足底筋と呼ばれる筋肉が低下することによって、足底のアーチが落ちてしまい、足元のバランスが崩れてしまいます。
足元から崩れてしまったバランスを、太ももの筋肉でカバーしないといけない状態であったり、股関節が開いてしまい左右前後の体重のかかり方が、アンバランスになってしまったたりなどの要因で、大腿四頭筋に負荷がかかってしまう状態があるとオスグッドになりやすくなります。
原因3つに対する自分でできる対処法
①過度な運動が原因であれば、運動量を調節する
②運動する前後に膝の前の筋肉をストレッチする(30秒程度、反動はつけないで行う)
③足底筋を鍛える(タオルを足の指だけで引き寄せるまたは、指を開いたり、閉じたりを繰り返す)
上記の内容を行うことで、自分で予防・改善をすることが出来ます。
オスグッド病になるもひとつの原因
オスグットになる原因を3つ紹介しましたが、もう一つ原因があります。それは腸腰筋と呼ばれる筋肉です。
この筋肉は上半身と下半身をつなげており、相互に情報を伝える役割をしています。この筋肉が働いていないと、上半身と下半身の情報が伝わりにくいため、大腿四頭筋が過剰に緊張したり、姿勢が崩れたりします。
この筋肉をしっかり使える身体にすることで、オスグッド病を予防・改善することができます。また、スポーツでのパフォーマンスも向上させることが出来ます。
治療のポイント
①姿勢の崩れを調整できるようにインソールを使用する
②しっかりとしたストレッチを行う
③腸腰筋をしっかり使える姿勢
④運動動作を身につける
⑤子どもだけでなく、指導者や親御さんの協力が必要
成長期の膝の痛みに悩むあなたへ
膝が痛む事でスポーツが十分に楽しめずつらいと思いをされていると思います。しっかりと問題を解決してあげれば、以前のようにスポーツを楽しむことが出来るようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?オスグッド・シュラッター病には様々な原因があります。しっかりと原因を見つけ、その原因に対して施術をしていく必要があります。ただ「筋トレ」「ストレッチ」「湿布」「電気治療」だけでは完治は難しいでしょう。専門家に体の状態をしっかりとチェックしてもらう必要があるでしょう。